仁(ひと)くちコラム


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2019年11月 8日 (金)

無痛分娩について

イギリス国内では、NHS, プライベート病院共に無痛分娩が広く行われています。
日本語で無痛分娩というとき、硬膜外麻酔を意味します。
英語では、Epidural (Epidural analgesia) といいます。

無痛分娩の流れ

陣痛の間隔が狭まり痛みが強くなってきたら、麻酔を行います。
腰の皮膚に痛み止め(局所麻酔)を打ちます。
背骨の間に針を刺し、狭い腔(硬膜外腔)まで針を通します。
そこに柔らかくて細いチューブ(カテーテル)を挿入します。
針は取り除き、柔らかいチューブだけ残します。
麻酔薬、鎮痛剤はここから投与することになります。
陣痛はおなかの張りとして実感できるので、
普通分娩と同じように陣痛に合わせて自分でいきんで出産します。
赤ちゃんが通る感覚もわかります。
お産が終わっても麻酔が切れるまでには数時間かかります。
カテーテルを取り除くタイミングは個人によって異なります。

長所:
95%の確率で、痛みを取り除くことができます。
吸引、鉗子分娩や帝王切開が必要なとき、
他の痛み止めや全身麻酔を追加する必要がありません。
なお、会陰裂傷や骨盤底筋弛緩(尿漏れの原因となります)の確率は、
自然分娩と変わりありません。

短所:
めまいや悪寒が起きることがあります。
分娩第2期(子宮口全開から出産まで)の時間が長くなります。
吸引、鉗子分娩の確率が高くなります。
5人中1人において、一時的に血圧が下がります。
胎児の心拍異常の確率が高くなるため、より厳重な管理が必要になります。
針が深く入りすぎ脊髄液が漏れ出すことがあり(1%)、
この場合、2人に1人で激しい頭痛がおこりえます。

無痛分娩を選択するかどうか、参考にしてみてください。



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