妊娠中のRSVワクチンについて
RSV(RSウイルス)は、咳や風邪を引き起こすウイルスの一種です。
ほとんどの方は、生涯に何度か感染すると言われています。
通常は自然に治りますが、特に乳児や高齢者では、
肺炎 (肺の感染症)や細気管支炎 (乳児に起こる胸の感染症)を
引き起こすことがあります。
イギリスでは、2024年9月から、
妊婦さんへのRSVワクチン接種プログラムが始まりました。
このワクチンを妊娠28週以降に接種することで、
生まれてくる赤ちゃんがRSウイルスにかかりにくくなったり、
かかったとしても重症化を予防できるようになったのです。
研究によると、妊娠中にこのワクチンを接種することは、
赤ちゃんがRSウイルスに感染するリスクよりもはるかに安全とされています。
既に、世界中で何千人もの妊婦さんがRSウイルスワクチンを接種しています。
RSウイルスワクチンの一般的な副作用は軽度です。
注射した箇所の腫れや痛み、頭痛、体の痛みなどがでることがあります。
重度のアレルギー反応など深刻な副作用は非常にまれです。
なお、百日咳ワクチンやインフルエンザワクチンと同時に
RSウイルスワクチンを接種可能です。