仁(ひと)くちコラム


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2012年11月26日 (月)

妊婦さんに対する百日咳ワクチンの接種

英国では、妊婦さんに対する百日咳ワクチンの接種が開始されました。
その背景をQ&A形式でみていきましょう。

Q: 百日咳ってどんな病気ですか?

A: 百日咳 (英語ではPertussis, Wooping Coughと呼ばれます) は、細菌によって引き起こされる感染性の強い病気です。
咳が長く続くことにより、息苦しくなったり呼吸困難が起こります。
その他、発熱、鼻水や激しい咳の後に吐いてしまうなどの症状が見られます。

Q: どうして妊婦に百日咳ワクチンの接種を勧められるようになったのですか?

A: イギリスの保健機関から、百日咳による乳児の死亡が英国内で急激に増えているとの報告がありました。
妊娠中に母親にワクチンを接種することで、胎児に対する免疫をつけることができます。
これにより、ワクチンの予防接種が始まる2ヶ月までの乳児を感染から守れるようになるからです。

Q: 乳児が百日咳にかかるとどうなるのですか?

A: 百日咳は悪化すると肺炎を起こしたり、呼吸困難から脳に後遺症をおこすこともあります。
たいていの乳児は入院治療が必要になります。

Q: どのタイミングでワクチンを接種するのですか?

A: 妊娠28-32週の間が理想的であるといわれています。
ワクチンを接種した後に、お母さんの身体で百日咳菌に対して作られる抗体(免疫をつけるもの)ができるまでの期間を考慮して、この期間に接種することが勧められています。


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