B群溶連菌と妊娠
B群溶連菌(GBS菌)は、よくみられる細菌の一種で、
20~40%の女性が膣や腸内に持っていると言われています。
大抵の場合、無症状で、性行為感染症でもありません。
ただし、出産時に、赤ちゃんに感染すると、
肺炎や髄膜炎などを引き起こすことがあります。
GBS菌が膣内などにいても、
赤ちゃんに感染することは少ない(数%程度)と言われています。
そのため、英国では、全例にGBS菌の検査が行われている訳ではありません。
ただし、前回妊娠時のGBS菌、早産、出産時の発熱、
陣痛前の破水などがある場合には、注意が必要です。
妊婦さんがGBS菌に感染しているかどうかは、
妊娠35~37週頃に腟や直腸の培養検査をして調べます。
GBS菌を保菌している妊婦さんでは、
陣痛が始まってから分娩が終了するまで抗菌薬の点滴投与を行います。
これによって赤ちゃんへの感染の多くを防ぐことができます。