アレルギー相談室


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2020年2月13日 (木)

質問20:アレルギーが関係していなくても咳が長引くことがありますか?

もちろんアレルギーが関係しない咳もあります。アレルギーが関係している咳には、咳喘息やアトピー咳嗽、咳優位性喘息、またアレルギー性鼻炎に伴う後鼻漏による咳などがありますが、風邪の後の長引く咳(感冒後咳嗽)や胃酸の逆流による咳、降圧剤などの副作用による咳、肺炎や気管支炎、肺結核などによる咳はアレルギーには関係していません。喘息そっくりの咳き込みが出るマイコプラズマ肺炎などの感染後の咳ももともとのアレルギーの有無とは別です。

診察の際には、まず、いつからどのように始まったか、風邪のような感染がきっかけだったか、熱は出ていたか、痰がらみの咳かそれとも乾いた咳か、痰は出るか、一日のうち特に悪い時間帯があるか(夜の方が日中よりも悪化するか、食事の後に悪化するか)、喉に鼻汁が流れ込む感じがあるか、胸焼けがあるか、以前にも同じような経験があるか、小児喘息があったか等など、最初にたくさんの質問をします。診察室で胸の音を聞いても、その時間帯にはなにもわからないこともよくあるからです。

咳喘息による咳であれば、気管支拡張剤によって改善しますので、診察の中で気管支拡張剤の吸入薬の効果の有無を確認してみることもあります。また呼吸機能検査や呼気NO検査も役立ちます。感染による咳、特に肺炎などを疑う場合は胸のレントゲン検査も行います。

アレルギーかどうかも気になるとは思いますが、隠れている深刻な病気がないか、咳が止まればそれでもう大丈夫か、咳が止まっても長期的にフォローする必要があるかどうかがポイントになるでしょう。


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