英国・グリーン通信


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2013年3月26日 (火)

Hay fever in GB

寒い時期が長く続いていましたが、最近ようやく少し暖かい日が増えてきていますね。クロッカスや水仙もちらほら咲き始め、春の兆しを感じられるようになってきました。うれしい半面、くしゃみや鼻水、目のかゆみなど花粉症の症状に悩まされ始める方も少なくないでしょう。

1819年、イギリスの医師Johsn BostockがHay Feverという夏風邪のような症状を報告しています。のちにこれが花粉症であることが明らかにされ、今もイギリスでは一般に花粉症がHay feverと呼ばれています。日本では戦後初めて報告され、その後発症率が増加して、現在では日本人の約25%が花粉症であるとも言われています。小児の花粉症も増加傾向にあり、2008年の調査では5-9歳の13.7%にスギ花粉症が認められたと報告されています。

花粉症は、木や草などの花粉に対するアレルギー反応で、日本ではスギやヒノキ、イギリスでは白樺やイネ科の植物がアレルゲン(アレルギーを起こす物質)として知られています。スギは日本特有の木ですので、イギリスに来てから花粉症が出なくなったという方もいらっしゃるかもしれません。アレルゲンの種類に関わらず、主な症状は鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどです。また口腔アレルギー症候群といって、特定の食べ物を食べると口の中がかゆくなったりする疾患と花粉症に関係があることが知られています。

治療としては内服薬や点眼薬、点鼻薬などが症状に応じて使用されますが、アレルゲンがわかっていれば、それを避ける工夫も重要です。外から帰ったら服をよくはたいてできるだけ花粉を家の中に持ち込まないようにしたり、うがいをしたりするのも有効でしょう。イギリスでも花粉症の時期になるとMetOfficeが花粉飛散量予測を出していますので、こちらもご参考になるでしょう。また、睡眠不足やお酒の飲みすぎ、喫煙なども花粉症を悪化させる要因ですので、注意が必要です。

これまで花粉症ではない方でも発症することがありますので、気がかりな症状があるようでしたら、お早めに医療機関でご相談ください。


参考
MetOffice: http://www.metoffice.gov.uk/health/public/pollen-forecast
厚生労働省: http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/ippan-qa.html
日本アレルギー学会: http://www.jsaweb.jp/public/general/qa_kafun_con.html


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