英国・グリーン通信


« 風疹・麻疹に関するお知らせ | メイン | ピロリ菌 in JAPAN and GB »

2013年4月23日 (火)

風疹・麻疹について-その2

日本では2011年から風疹の報告数が増え、今年は第12週の時点で2012年1年間の報告数を上回っています。風疹は三日ばしかともいわれ、発熱、発疹が出現し、リンパ節が腫れるのが典型的な症状です。子供の病気という印象があるかもしれませんが、今は10代後半から50代前半の男性や10代後半から30代前半の女性が多くなっています。

現在日本では、はしかと風疹の混合ワクチン(MR)が定期予防接種に組み入れられており、小児期に2回接種するようになっています。しかし過去には風疹の予防接種が任意であった時期や女子のみ定期接種であった時期もあります。

妊娠初期のお母さんが風疹のウイルスに感染すると、赤ちゃんの目や耳、心臓などに問題が生じることがありますので(先天性風疹症候群)、妊娠を考えている女性や成人男性、特に妊婦さんと同居中で風疹にかかったことがなく、風疹のワクチンを受けていない方は接種をご検討ください。すでに風疹の抗体がある方が予防接種をしても、特に問題ないと考えられています。イギリスには風疹単独のワクチンはなく、はしか(麻疹)、おたふくかぜ、風疹の混合ワクチン(MMR)となります。風疹にかかったことがなく、予防接種も受けていない場合は、このMMRワクチンを1ヶ月おきに2回接種することになります。妊娠中は接種できず、接種後一定期間妊娠を避ける必要がありますので、ご注意ください。また、風疹のワクチンはいわゆる生ワクチンという種類で、ほかの生ワクチン接種から1ヶ月以上あけなければ接種することができません。

ちなみにイギリスの小児予防接種スケジュールでは、MMRワクチンを12~13ヶ月時、3歳4ヶ月時の2回接種するようになっています。スケジュールどおりの予防接種をお勧め致します。

出張や里帰りで日本にお出かけになる、または、里帰り出産をお考えの方もいらっしゃることでしょう。もちろん日本への渡航予定のない方でも、「風疹に対する免疫」についてご不明な点があれば、お早めに最寄の医療機関へご相談下さい。

参考サイト:
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/

http://www.japangreen.co.uk/information/document/vaccine_kids.pdf


このページのTOPへ

JGH
(C) 2012 Japan Green Medical Centre