英国・グリーン通信


« イギリスの薬と日本の薬 | メイン | 急性腸炎という病気 »

2013年10月21日 (月)

インフルエンザワクチン2013 in U.K

今年もインフルエンザワクチンを接種する時期となりました。

2013年は、イギリスにおけるインフルエンザワクチン接種の公的制度に2つの変更が加わります。

従来、インフルエンザワクチン接種の公的対象(National Health Serviceより無料で提供される)は、65歳以上の高齢者、慢性疾患をもった人、免疫能の低下した人及び妊婦さんと規定されていました。しかし、2013年秋より、この対象が拡大され、2-3歳の小児が追加されました。これまで健康な人には公費が使われなかったインフルエンザワクチンですが、小児がインフルエンザに罹ることによる社会への影響が考慮され、2-3歳児に関しては、全員に接種が勧められることになりました。ラジオ等でも頻繁に広報されております。これが一つ目の変更点です。

二つ目はワクチンの製剤に関してです。従来、インフルエンザワクチンといえば注射でしたが、近年、注射を必要としない点鼻製剤が認可されました。イギリスで認可されている製剤は2-17歳の未成年に対し適応*注される生ワクチンです。6ヶ月以上2歳未満の乳幼児と18歳以上の人に対しては従来と同様の注射を利用します。アメリカでは10年ほど前から使用されておりましたが、日本ではまだ認可されていません。

おおまかに二つの変更についてご紹介致しました。イギリスにおけるインフルエンザワクチンの詳細に関しては、以下の関連サイトをご参照頂くか、最寄の医療機関へお尋ね下さい。

http://www.nhs.uk/Conditions/vaccinations/Pages/flu-influenza-vaccine.aspx

 

*注;現在イギリスで認可されている点鼻ワクチンの適応は2歳から17歳までとなっていますが、現時点で公的な定期接種の対象とされている年齢は2歳と3歳に限られています。


このページのTOPへ

JGH
(C) 2012 Japan Green Medical Centre