英国・グリーン通信


« インフルエンザと風邪の違い  | メイン | Men's health episode 2 »

2015年3月18日 (水)

Men's health episode 1

下部尿路症状(Lower Urinary Tract symptom;LUTS)?

最近、「尿のキレが悪い」「尿の勢いが弱い」、「頻繁に尿意を感じる」、「尿が漏れそうになる」、「就寝中に排尿のため覚醒する」などの症状を感じることが多い、という中年男性は少なくないと思われます。

50歳以上の男性の10人に3人はこのような症状を持っていると言われています。これらの症状は、大きく分けると「排尿障害」と「蓄尿障害」のふたつに分類されます。その原因として、前立腺肥大、過活動膀胱などがあげられます。適切な診断の後、前立腺の筋肉を緩くして尿の出具合をよくするα-blocker(α遮断剤)、前立腺のサイズを小さくする5α-reductase inhibitor(5α還元酵素阻害剤)、膀胱の活動を和らげるanticholinergic (抗コリン剤)などの薬物療法や、薬物で症状の改善が得られない場合は、外科的治療が併用されます。

同年代の皆さんが比較的訴える症状だと聞かされると、ちょっとホッとする方もおられるのではないでしょうか。「風邪症状とは全く関係ないんですが、、」と、日頃の外来診療の際についでにお尋ねになる方が多い印象を受けます。加齢と共に、自然に起こりやすくなる症状でもありますので、「恥ずかしい」と我慢することなく、医療機関でご相談下さい。

 参考;NICE guideline  CG97, 2010


このページのTOPへ

JGH
(C) 2012 Japan Green Medical Centre