アレルギー相談室


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2020年8月 6日 (木)

質問22:日差しが強い日に出てくる皮膚のぶつぶつはアレルギーですか?

紫外線は皮膚にとって害になることが多く、強い紫外線による急性のやけどが日光皮膚炎(日焼け)、また慢性的な影響では光老化が有名です。アレルギーに関係しているものとしては、光過敏性皮膚症の中の「光アレルギー性皮膚炎」「日光蕁麻疹」「多形日光疹」があります。

それまでに経験した日焼けとは違い、日光があたった部分にだけ痒い蕁麻疹が急に出てその日のうちに消えたというのであれば「日光蕁麻疹」の可能性が高くなるでしょう。日光蕁麻疹は物理性蕁麻疹のひとつで、日光に当たることで働くIgE抗体が関係するI型アレルギー(花粉症と同じ)です。

ある薬を飲み始めてから日光に当たった場所が真っ赤になるようになったというのであれば光アレルギー性皮膚炎かもしれません(薬剤に関連する光過敏性皮膚症にはアレルギーではない光毒性皮膚炎というものもあります)。光アレルギー性皮膚炎はIV型アレルギーに分類されます。

また、ご質問のように、日光に当たった部分に湿疹のような細かいぶつぶつ(粟粒大丘疹と言います)が出て痒いという場合は、多形日光疹を考えます。多形日光疹は日光に当たることで皮膚内にアレルゲンになるものが生成されて起こる、自己免疫的なアレルギーと考えられていますが、実はまだはっきりわかっていません。光線過敏性皮膚症の中で一番多いのが多形日光疹です。

治療としては抗アレルギー剤の内服と、日光に当たらないようにすること、残っている皮疹に対してはステロイド外用薬を使います。薬剤が原因になっている場合は薬の変更が必要になるので主治医に相談しましょう。

水疱ができる等の激しい皮膚症状の場合は、専門医による治療が必要になりますので、医療機関を受診するようにしてください。

 


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